図1:防犯カメラ画像 | 図2:3Dオブジェクト |
図3:モーフィング |
①図1の顔画像と同じ画角になるように、図2の3Dオブジェクトを合わせ込み、生成した画像を図3に示します。図3は、左上角の防犯カメラ画像から右下角の3Dオブジェクトにかけて、3Dオブジェクト透過率0%~100%として表示しています。この画像をモーフィングと言い、これを観察することで、両画像が同一人物か否かを判定できます。
②鑑定者は、同一人物ならば顔の全ての点で良く合いますが、異なる人物ならば、どんなに上手く合わせても、どこかの点で大きくずれることに着目した独自技術を開発して類似性を数値化しています。この数値を評価値と言います。
③この評価値を、400人のサンプルについて実験を行い、異なる人物なのに同一人物と判定される誤り率と、同一人物なのに異なる人物と判定される誤り率が同じになる閾値を求め、この閾値を基準にして異同識別を行います。因みに、両方の誤り率が同じになる誤り率を(EER:Equal Error Rate)と言います。
図4:一致度の統計評価 |
④図1と図2を合わせたときの評価値の例を図4に示します。この例は、同一人物と分かっているので、評価値は0.18(1.8%)であり、400例の実験で求めた閾値の範囲内であることが確認できました。